ファーストな生活、スローな時間

鹿児島大学から引っ越してきて間もなく1年半が過ぎる。 昨年は少し停滞気味だった研究もいつしか以前と同じぐらいのペースに戻り、忙しい日々に逆戻りしている。 本当は以前より、学内の雑用などが少ない分暇なのだが、研究をずっとサポートしてくれていたSさんがいないので、その分、僕に仕事が降り掛かってきている。 そんな僕の最近のテーマは、「スローライフの経済的意義」の分析。 スローライフを推進している人たちの合い言葉は「スローなことを提唱しているのに、実際の生活はものすごくファーストです」というもので、半分冗談めかして使われている。 僕も去年は「大変ですねえ」と笑っていられたのだが、今年はそうでもない。 やっぱり、今はやりのキーワードだけに、これに関わると、スローではいられない。 僕にとっての救いは、こんな生活の中でも、ゆっくりといろんなことを考える時間を持つことができていることだ。どれだけファーストな生活を送っていても、少なくとも一日に一回はゆったりとした時間を過ごすときがあってもいい。 ファーストな生活の中での、エアポケットのようなスローな時間。 この時間だけは慌ただしさを忘れ、ゆったりとした時の流れを感じることの出来る時間。 こういう時間を積極的に生み出し、楽しむことができれば、普段の慌ただしさも感じ方が違ってくると信じている。 「スローな時間を(結果的に)すごせた」のではなく、「(自分で選んで)スローな時間をすごした」という時間をたくさん持てるようになればいいのかなと思う。

族議員って結局「汚職」じゃないの?

郵政民営化に関する問題がそろそろ大詰めだ。 正直、どうでもいいけど、郵便局は個人的に嫌いだし、郵便局の職員にそんな高い給料はいらんやろ?というのが正直なところ。 それで思うのが、郵政民営化に反対する族議員の存在。 この人たちって、郵便局の肩を持つことで票をもらってる。以前は郵政に関する様々な利権をもらっている。 同じようなのは、道路族とか税制族とかいろいろいる。 族議員というのは、「特定の集団の味方をすることで、何らかの利益を得ている」わけですよね。 経団連の味方とか、環境団体の味方とか、そういう議員はいっぱいいて、それはそれで国民の代表という意味で大切な話です。 でも、味方する対象が特定の象徴、あるいは公的団体となると話が違ってきます。 公的団体が、特定の個人に利益を与えるというのは、単純に「汚職」でしょう。 公務員がそんなことをしてしまえば、直ちに逮捕されるはずです。 警視庁、検察庁はなぜ関係する官僚と議員を逮捕しないのでしょうか。 理解に苦しみます。

てづくり食品

今日は一日仕事してましたが、その合間を縫って、らっきょうを漬けました。 作ったのは、鹿児島名物の塩漬けと普通の甘酢漬けです。 僕は塩漬けのらっきょうを鹿児島で初めて食べてカルチャーショック!でした。 「こんなにうまいものがなぜ知られてないんだ」 鹿児島に来てよかったと思った瞬間です。 他にも鹿児島には、ゆで落花生もありますね。これは初めて食べたときは、 「げっ!ふにゃふにゃや!」 という感じですが、食感を予想して食べると実はコシに近い歯ごたえがあります。 落花生の香りを楽しむには最高の食べ方だと思います。 今回の塩漬けのレシピは、いつも愛用しているCOOKPADのものです。 http://cookpad.com/john20imagine04/index.cfm?Page=recipe&RecipeID=201179&Mode=full 他のと比べて一番簡単だったのでこれにしました。 甘酢漬けの方は、らっきょうを一回ゆでて漬け込むレシピです。これだと予備的に塩漬けにする必要もなくとてもらくらくです。 どちらも2週間ぐらいしたら食べられると思うのですが、出来はどうでしょうねえ。 たのしみたのしみ。

21日のキャンドルナイト

ひとり、座禅を組んでみました。 目は半開きでろうそくの光と向き合って。 なんで6月なのにこんなに暑いのかな?というところから始まって、いろいろな想いが頭をよぎりました。 環境問題とか平和とか、そんな話ではなくて、僕はこれからどこに行くのか、ということが中心でした。 しばらく、座禅をしてものおもいにふけっていると、うちの黒ウサギが小屋でばたばたっと暴れて覚めました。 「そんなこと考えても仕方ないやろ?まずは飯くれ。」 そう言われている気がしたので、そこで座禅はやめて、ご飯をあげました。

人々のゆがんだ関心が問題だ

19日、JR福知山線が再開した。僕はこの路線のユーザーで、ちょうど電車に乗る用があったので早速乗りました。 「なんか、マスコミ多いなあ」 と思ったものの、いつもの習慣で前から2両目に乗ろうとした。 が、車両の中にマスコミが三脚まで持ち込んでいて撮影体制に入っていてとても乗れたものではないので、3両目に乗った。 そこでもテレビカメラやカメラを持った取材班がうろうろして、インタビューしまくってた。 (車内の光景のの続きは、下の「続き」をクリックしてください。) このときふと思ったのは、環境問題の関心を喚起するためにマスコミを利用しても、何かの悲しい事故で社会の関心が集まっても、芸能人の醜聞でも、みんな同じ扱いをマスコミはするんだなってこと。 そして受け取る側も、ほとんど同じ反応をするんだろうな。 (「なんでもいいから、もっと目を引く情報を!」) 長期的な視点で、関心を喚起していかなければならない問題の場合は、マスコミの関心を集めることはむしろマイナスかもしれない。 それよりも、少しずつ関心が広がっていくほうが良い気がした。 キャンドルナイトなんて、その良いほうの例の一つじゃないかなあ。 僕は別に話すことなんてないので、帽子をかぶったまま本を読んでいるふりをしていた。 隣に座っていた年配の女性はインタビューされて 「あなたたちに話すことなんてないわよ。なんで話さなきゃいけないの?」 と小声で記者を叱責していた。 僕もたぶん声をかけられたら、 「うっとうしいから向こう行け!」 といったと思う。 車両が事故現場にさしかかったとき、一人の女性が立ち上がり、現場に手を合わせた。 僕はその動作にカメラのシャッター音とフラッシュで気づいた。 女性がまた座ろうとすると、カメラマンから、 「そのまま、もうちょっと」「顔、こっちに向けて」 とか、声がかかっていた。 女性は冷静に対応していたが、カメラマン、いったい何様のつもりなんだ? 悲しむ人を写して金をもらうなんて卑しいと思わないか? すぐに忘れ去られるなら、もうちょっとましな内容でお金もらったほうが良くないか? 「金のため」「仕事だから」「会社の命令で」 と答える人は、JRのスタッフを批判する資格はない。

サーバーにRuby on Railsを入れたい

注目のアプリケーションフレームワークのRuby on Railsですが、ぽちぽちと練習しています。 これをecofirm.comのサーバーに入れたいのだけどどうすればいいのかなあと考えていました。 簡単な説明を読む限りではドキュメントルートになければ行けないようにも見えるので、困っていたわけです。 ルートはやっぱり自分のトップページだし、すぐ下にはこのページなんかもあります。 なんとかドキュメントルート以外に入れられないかなあと思っていたのですが、なんと、本家のサイトでちゃんと説明されていました。 ほとんど暇はないけど、時間作ってアプリを開発してみたいところです。 やっぱりこれもはやりのAjaxも使いながら・・・ ここでも問題になるのは「何を作るのか?」です。 いいものないかなあ。 How To Create Virtual Hosts For Rails Appllications in Rails

愛・地球博は暑い!

月曜日、愛・地球博に行ってきました。 昼頃から夕方6時までなのでそんなには回れなかったですが、これだの時間でもかなり限界でした。 日陰はまあ涼しいのですが、その日陰がいかんせん少ない。 安普請の長方形の建物のせいで、壁が直立しててひさしが全然ないんですよね。 おまけにやたらと舗装してあるので、照り返しもひどくて、なんかもう、帰りたいよーと、入場の列に並んでいる段階で思ってました。 おまけに入場ゲートの先15メートルぐらいは日陰で涼しいので、立ち止まっていると、 「そこ、立ち止まらないで先に進んでください」 と日なたに追い払われてしまう有様。。。 混雑するのは分かりますよ、もちろん。 実際の展示自体は、マンモスと、人が並んでいないパビリオンをいくつか、地球市民村をぐるぐるという感じでした。 人の少ないパビリオンは基本的にその国の生活文化を展示しているだけのものが多く、 「興味深いんやけど、これだけ?」 という感もありました。 マンモスは、「あーーーもっとみーたーいーーー」と流れていく感じでした。 結構気に入りました。おすすめ。 全体の印象としては、ローテクなのかハイテクなのかはっきりしてくれという感じでした。 人が歩くよりのろい電動トラムのようなものと自転車タクシーがメインの通りを走っているのですが、トラムの方は窓ないのにエアコンかけてて、 「うわー、エネルギーもったいなー」 って感じです。 そういうエネルギー使いまくりのものと、ローテクエコな自転車タクシーが混在しているのを見ると、いったい何がやりたいの?となってしまいます。 あ、ごみの分別は面白かったですよ。 細かいことは、また関西通信でかきますので、今原稿をまとめています。 もうしばらくお待ちください。

地域活性化を実現するためのコツ

常々思っているけど、今よりも「良くなる」ってどういうことなのだろうか。 田舎でも商店街でも強迫観念のように「活性化」がキーワードになる。 でも、どうなれば「活性化した」と言えるのだろうか。 成功事例を見に行って「なんだ、この程度か」と思ったことないだろうか。 この点については、某所(ワールドワイドビジネスレビュー、坂田裕輔で検索したらPDFが読めます)で書いたので繰り返さないけど、とにかく、着地点を最初に決めておかないと、「もっと」「もっと」になってしまう。 最悪のケースは、「地域の活性化に成功した」けれども、活性化の恩恵にあずかるメンバーに、「俺が入ってない!」ってケースだろう。 先に「活性化ってなに?」という疑問に答えておかないとこういうことにもなりかねない。 もちろん、活性化の定義は地域によって異なる。 だから、先進事例を見に行っても「?」となることが多い。 相手が何を求めてこうなったのか、その点をきちんと見る目を養う必要がある。 活性化と言えば、昨日、帰りに何気なく買った本の一節。 「みんな、何が欲しいのかね」  ぽつんとマリアンさんが言う。 「え?」 「ワタシのママ、よく言ってたよ。裏の庭で見つからないものは、どこ行ったって見つからないってね。でもワタシ、日本に来てしまったけどな」 (萩原浩『オロロ畑でつかまえて』集英社文庫、2001年, p.92) ちなみにこの本、すごく面白いですよ。 追伸:中途半端な感じだったので、真ん中部分を加筆

CSSの修正

IEではレイアウトが崩れているというご指摘をいただいたので、修正した。 IE5ってCSSのポジションがうまく動かないのかな?leftとtopなんやけど。 MacOSXの5.2で確認したので、それ以外のバージョンのものは分からない。 「IE使わずにFireFoxお使いください。」 と、正直思うのだが、MacOS9にはFireFoxないみたい。見捨てたのかな? Mozillaの方はあるみたいなのでそちらをご利用してみてはどうだろうか。 なんにせよ、ブラウザを複数持っているのはいいことだ。 自分のブラウザの問題なのか、相手のWebが腐っているのか判別することができるから。 すくなくとも、最新のIEとFireFox両方でこけてしまうサイトはコードがおかしいと思う。

ゴミにまみれて

ごみの研究をはじめて10年になるけど、今までなんにも知らなかったんかもなあとつぶやいてしまった。 坂本信一『ゴミにまみれて(清掃作業員青春苦悩篇)』(ちくま文庫、2000年)は、最初、1995年に径書房から発行された。 大学を出て映画の道を志した青年が両親の住む町で清掃作業員になってからを綴っている。 この本、とあるミニコミ紙の連載で、リアルタイムで話が進んでいく。 清掃作業の実情や、そこで坂本氏が考えたこと、民間委託を巡る問題に揺れる職場の状況などがリアルに描かれている。 この筆力はシナリオを書こうとしていたためか。 ひと月ほど前に読んだときにはもう、 (こんな現実に触れずに政策や経済学を語ることはそもそも罪だし、意味がない。) そう思い、今まで無知のまま研究をしてきたことが恥ずかしくなり、研究をやめようとも思った。 僕が受けたショックは、そのとき取ったメモを見れば分かる。 全32話のうち、メモが取られているのは後半の16話以降だけ。 それまでは、主に清掃作業の実情が描かれているのだが、どこをどうメモしていいかも分からず、ただ読みふけってしまった。 僕ら研究者は、本当の現実からは目をそらしてしまいがちだ。 分かりやすいこと、分析しやすいことに目を向ける。 「それに、今日のことでした。私の仕事を理解し、ゴミ問題に関心を持つ市内の友人が、自転車に乗ってやってくるのに出会いました。作業をしながらも気がついたので、「やあ!」と軽く手を上げました。一瞬ハッと気づいたかに見えた友人は、すぐにさも気づかなかったようにとりつくろい、スーッと自転車を走らせて行ってしまったのです。見てはいけないものを見てしまったとでも思ったのでしょうか。(p.18)」 ちょうどこんな感じか。 深く、研究態度を反省させられた一冊だ。 今は絶版で入手できないのが本当に惜しい。