備えあれば憂いなしというけれど、2度とこない場所で「いったいなにに備えるというのだろう」。 先週、相方と電車に乗るたびに1泊2日で出かけた旅先でのことでした。 7時過ぎに朝ごはん食べてから、部屋でくつろいでいると、やたら外が騒がしい。 なんか、車が走りながらマイクでなんか放送しているし、人がいっぱい集まってくる・・・ 「地震が発生して、津波警報が出ています。xxホテルに避難してください・・・」 って言ってるで。 なんなん、これ? 地震なんてあった覚えないけどなあ。 でも、人がぞろぞろと僕たちの泊まっているホテルに集まってきています。 そういいながら、テレビで地震情報を確認してみると、ちょうど天気予報はやってて、いい天気の一日になりそうなんて、話しています。 もちろん津波の来そうな地震なんて全然感じていません。 もう少し、車の放送を聞いてみると、どうやら防災訓練だったようです。 で、その地区の避難場所が僕たちの泊まっているホテルでした。 早めに散歩に出かけようかと話していたのですが、なんとなく人が集まっている中は出にくくて、そのままホテルにいました。 結局9時頃チェックアウトして出かけたのですが、そのときも、消防隊員がうろうろとしていました。 考えてみれば、「地震か?」っていうときに、テレビ確認するなんて、現代っ子というか、危険ですよね。 危ないのは、今いる場所なのに、どこで放送しているか分からないテレビに頼ろうとする自分の防災意識のなさに少々驚きました。 避難訓練ってそういえば最近参加したことないけど、皆さん、参加した覚えってあります? 先日のNHKの番組(サイエンスゼロ)でも、温暖化の影響でこれからは大規模災害が増える可能性があるって話していました。 (3月に訪問した地球シミュレータセンターの計算結果が紹介されていました。) 自宅での防災はもしかしたら何とかなるけど、旅先や出張先での災害ってちょっと盲点ですね。
いよいよ十三(大阪)にスロースペースがオープンします
持続可能な生き方をしたい。仕事でもそういうことに貢献する仕事がしたいという人を応援するスペースです。週一カフェもオープンする予定です。 スペースYMOは今年のキャンドルナイトを実施した場所で、10月から、フリースペースとしてオープンします。 講座やギャラリースペースとして利用できますし、舞台があるので、ちょっとした公演もできます。 9月の30日には映画上映会(六ヶ所村ラプソディー)も予定しています。 いちおう、有料なのですが、他の場所と比べて格安になります。 ただし、オーナーまたは、運営責任者となる、ぎのりえさん(MOMO、モモの家代表)の面接があります。 僕も運営をお手伝いすることになり、何度かミーティングを行ないました。 みんなの夢だけじゃなくて、僕の夢もかなえられる場になりそうです。 僕のスローエコノミー講座もやる予定です。 商店街の中にあるので、十三の街づくりという観点からもいろいろなはたらきかけを進めていく予定です。 ただいま、一緒に取り組みたい人、このスペースでおもしろいことがやりたい方、募集中です。 まだWebサイトなどは作っていないので、興味ある方は、僕にお問い合わせください。
ヤンバルクイナの保護、誰がお金だすんだろう
マングースが日本の鳥を補食しているというのは有名ですが、マングース退治は進んでいないのかなあ。 みんなマングースが悪いとは思っていても、マングース退治のために、自分の受けている公共サービスが減ってもいいって考えているでしょうか? マングースなどの「外来生物駆除」ってものすごくお金と人手と手間がかかるんですが、みんな実感しているのかな。 駆除の努力も重要ですが、絶滅危惧種が安心して住める、「サンクチュアリ(聖域)」を作ることも考えてほしいです。 15年前ぐらいにニュージーランドに行ったことがあるのですが、そこではバードサンクチュアリが至るところにあって、動植物が繁殖する場になっていました。 ああいう感じの場所を都市でも地方でも、適当な間隔で設置すれば、生き物って結構強いから、生き残れる種も増えるんじゃないかなと思います。 沖縄のヤンバルクイナが大幅に減少しているそうです。 毎日新聞によれば、2001年には1400羽と推定されていたヤンバルクイナが今回の調査ではほぼ半分の700数羽に減少していることが分かりました。(ヤンバルクイナ:生息数717羽まで激減 絶滅を危惧(毎日新聞)) 奄美大島では「マングースバスターズ」というグループが環境省の補助で結成されており、生息域をだいぶ狭めているようです。 6月に奄美を訪問して彼らに話を聞いてきたのですが、マングースの駆除方法、聞いているだけで気が遠くなります。 なんと、生息域を囲むように、数十メートルおきにトラップを仕掛けるのです。奄美大島の場合は、生息域は北3分の1ぐらいですので、島を横断するラインを作って、トラップを仕掛けるわけです。 沖縄本島はさらに山が深いので、それができるかどうかが問題ですね。 http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2006090900235(時事通信社)という記事を読むかぎりでは、環境省はもっと予算を使って、外来生物駆除に力を入れるべきですね。 そのためには、環境省が無駄を省いてお金を捻出する必要もありますが、それ以上に、他の省庁の事業を統廃合して、外来生物駆除用の予算とすべきです。 その前提となるのは、この世論調査の結果を受け入れる必要があります。 結果にしたがって行動するなら、国民の9割が望む政策なんてそう多くはないのだから、無駄な事業を辞めるべきという結論も支持されます。 国民投票制度もないし、国政選挙も、「郵政民営化」などのワンフレーズ政治になってしまっている以上、他の(マイナーな)政策については、国民の意見を反映する場がありません。 今回の調査結果は、内閣府が予算を使っている事業で得られたものです。 せっかくだから、こういうのをもとに、民意をきめ細かに反映する政策を作ってほしいですね。 政府がそういう行動をするようになれば、世論調査でも、きれいごとではなく、どういう政策が望ましいか、自分の払っている税金と照らし合わせて人々が行動するようになるでしょうか。
公共放送に環境・持続可能性を伝える義務
フランスの公共放送の使命に、「環境・持続可能な発展」に関する情報提供が加わったそうです。 (出所:EICネット海外ニュース) ニュースを読んでみると、フランスの公共放送は、消費者情報やシャンソンなどに関する情報を提供する義務があるらしく、それに新しい要件が付け加わったということのようです。 日本では、公共放送については、政府の発信機能の強化を重視しているといわれる国際放送の開始の議論が突然なされたり、受信料不払い→義務化などの議論が進んでいます。 僕は少し、NHKの番組のクオリティにも目を向けてはどうかなと思います。 ハイビジョンなんかはどうでもいいけど、環境や自然関連の番組、結構いいものを作っています。 (環境・持続可能な発展に関する情報提供を義務化しなくても、今の社会で重要だと思われることについてはちゃんと放送しているわけです。) NHKの構造改革の必要性はよくわかりませんが(というか、どうでもいい)、NHKの番組制作能力に対する影響を考えながら、いろいろなことを進めるべきでしょう。 現在の課題は、NHKの番組づくりに存在するといわれるタブー=原子力問題についても、ちゃんとNHKが報道するようになることでしょうね。 そのためには、NHKはもっと政府から独立しなければなりません。 政府の宣伝用のメディアとして国際放送ができるのなら、それに子会社を協力させる代わりに、NHK本体は政府から距離を置くというスタンスです。 僕は、NHKが環境問題に関していい番組を作るから、CMが入ってうっとうしい民放の環境番組は見る気がしなくなってきています。 結果、民放の環境番組は今後じり貧、もしくはスポンサーの意向が強く反映したものになる可能性があります。 それなのに、NHKの姿勢が現状からさらに政府よりの姿勢になってしまえば、環境番組、まともなものがなくなってしまいます。 NHK、だめなところもあるようですが、もう少し応援の声もないと、番組の質自体が下がってしまうかな?という気がしています。
命名のむずかしさ
名前と運命というものが、どれほど関係しているのかは分かりません。でも、つける側にしてみれば、ずっとひきずり続けるものだろうと思います。 たとえば、本屋のアマゾンなんて、なんでアマゾンなん?って思うけど、誰もその辺を口にしたりはしません。ジュンク堂なんていうのは、社長の名前でしたっけ?>淳久 決まってしまえば、どんな名前でもかまわないのかもしれないけど、考えれば考えるほど、いい名前をつけるというのは難しいなあと思います。 僕が今悩んでいる命名は、別にこどもの名前とか、名付け親になってもらいたいとか頼まれたわけではありません。 ペットの名前でもありません。 (ちなみにうちのウサギは、へいたとこうめの二匹です) 今悩んでいるのは新しいWebサイトの名前。 ちょっとプログラムの勉強と自分であったらいいなあと思うことを兼ねて、新しいブログを作ってみました。 (仮)全巻まとめ買い 最近の本屋は新しいものしかないので、本屋に行っても欲しい本が手に入らないことがしばしば。 「あそこにいけばあるはず」って本屋があればいいのになあって思いますね。 で、ないかもしれない本をいちいち買いにいくのがめんどうで、ついついWeb上の本屋を利用してしまいます。 そこでの不満は、 「シリーズものならシリーズもので、全部一気に注文できればいいのに。」 いろいろ資料を読んでみると、どうもそういうことができるらしいのが、AmazonのWebサービス。 簡単なスクリプトを作ってみて、実験してみていますが、すごく便利。 現在は、5種類のセットを作成しましたが、一日ひとつずつ作っていこうかなと思います。 勉強関係のものものせたいですけど、在庫切れが多くて、なかなかおすすめできませんね。 現在悩んでいるのが、このサイトの名前なんですよね。 なんかイメージがわきやすくて、分かりやすい名前ないかなあ。 思いついた方、お知らせください。 というわけで、お時間のある方はご覧下さい。 それと、アフィリエイトのリンクが張ってあります。 こちらは、アフィリエイトやWebデザイン、その他IT系の副業でNGOへの支援をしたいと今思っていて、その一つの試みでもあります。 この試みについてはまた時間を見て書きます。 (今のところ月に100円ぐらいです。これならコンビニで働いた方が早い?(笑))
TAO=たのしく、あかるく、おもしろく、だそうです。
前回は、TAO塾での話を紹介したのですが、考えてみれば、TAO塾の主催者の波多野さんのことは全然書きませんでした。 そもそも、TAO塾へのリンクも張ってないし。 (改めて、ここに張っておきます。) TAO塾の波多野さんは、90年代前半からマクロビオティックや代替医療について勉強している方で、「医食農同源の論理」(南方新社)という本を出版しています。 その他の活動について詳しくは上記のWebサイトに詳しく出ています。(かなり情報満載!ゆっくり読むといいです) 僕と波多野さんの出会いは、一昨年の夏、研究仲間と小国に調査に出かけてヒアリングしたとき。 そのときはたぶん2時間ぐらい話を聞かせてもらいました。 話していて、 (ああ、この人とは合うなあ) と思ったんだけど、その半年後に、福岡県の赤村というところで思いがけず再開。 そこで話してなんか意気投合。 去年の秋にはまたヒアリングにお邪魔した、という次第です。 一言で言えば、「僕もこんな生き方がしたい」と思わせる人です。 波多野さんと話していると、スローライフとはなんぞや?というイメージも少しずつできてきます。 生徒をたくさん抱えながら、いろんなことをやりながら、すごく楽しそうにやっている方です。 人を育てる塾と、生き物と一緒に暮らす農場と、人にエネルギーを与える「癒し」(デトックス)をうまくバランスさせて、一つの形につくりあげています。 おそらく、このバランス感覚は天性のものなのかもしれません。 今度は他の人もぜひ連れて行きたいですね。 そうそう、ノートパソコン、順調に稼働してますか? >波多野さん
熊本のTAO塾でのセミナーへの反応
少々ごぶさたしてしまいました。 ごぶさたの間に少しずつ秋の気配がやってきましたね。 うちの周りは夜になると秋の虫が鳴き始めています。 涼しいといえば、先週訪れた熊本の小国(黒川温泉の隣町。黒川温泉は南小国町にあります)は、阿蘇の高原だけあって涼しかった。 日差しは確かに夏の九州のものなのに、肌に触れる風の温度が明らかに違うんですね。 緑が多くて、町中なんだか緑の光に包まれているような感じもあるし、ほんとうにいるだけで元気になる町です。 今回は、この町でTAO塾という、いっぷう変わった塾をやっている友人の波多野さんのところにお邪魔しました。 メインの目的は現在やっている持続可能性の研究の調査です。 でもただ手ぶらでいくわけにもいかないし、どうせならということで、スローエコノミーのセミナーをやらせてもらってきました。 いい刺激になったみたいで、いろいろな感想をいただきました。 僕はこの話、都会では普通に受け入れられるけど、田舎でも通用しないと本物じゃないかなと思ってます。 都会の人はやっぱり忙しすぎる現代に不安を結構持ってると思うけど、田舎の人はそれなりに自分の時間を大事にできている人も多い。 でもやっぱり、いま生きることに必死なのには変わりない。 そこに、持続可能な暮らしを提案されると、ちょっと困る。 特に農業をベースとした暮らし(農的暮らし)なんていわれても、農業の大変さの方が先にイメージされる。 そんな人々に一番伝えたいのは、「ハレとケ」の区別です。 日常生活はケなのですが、僕はこれを大事にして暮らそうと話しています。 ケの日々はハレとハレの合間にある我慢の日々ではないのです。 確かに昔は年に数回のハレの日(祭りとか、結婚式とかかな)以外は、かなりつらい日々だったと思います。 でも、技術が進歩し、福祉が進んだいま、ケの日も充実させる事ができるはずです。 でもそれは、ハレのときのような心が浮き立つようなものではなく、じっくりと暮らす楽しさなのでしょう。 何となく僕は、LOHAS(ロハス)というのは、スローな暮らしをしている人のハレの日の過ごし方なのかなあという気もしています。 ・・・もう少し書きたい気がするけど、今日はここまでにしておきます。
川辺川ダムでの責任の問い方
川辺川ダム、そろそろ結論が出そうな感じです。最大の受益地である相良村の矢上雅義村長が、財政問題と農業用水の利用可能性の問題から、事業に参加しないことを表明したためです。 (毎日新聞朝刊、2006年8月7日より) 川辺川、これまで国がいっしょうけんめい進めてきたために、相当事業も進んでいます。 現地に行けば分かりますが、用地買収がほぼ終わり、工事用の道路なんかもついています。もちろん住民の移住も進んでいます。 今ここでやめてしまえばこれまでに費やしてきた膨大な資金が無駄になってしまううえに、原状回復のための費用も相当なものでしょう。 失われたムラのコミュニティはもう復活しないでしょう。 常識で考えれば、もうダムはつくらなくていいと誰もが思っている。 思っていないのは、工事でもうけようと思っている土建屋だけ。この土建屋にしたところで、原状回復事業が実施されればまたもうけることができます。 今、川辺川ダムに関して結論がなかなかでないのは、結局「誰が責任を取るか」なのだと思います。 最終的に中止という決断を下すことはそれほど難しくないのですが、その後、「じゃあ、なんでこんな無駄なことをやろうとしたんだ。誰が悪いんだ?」という悪者探しが嫌で結論が出せないのではないでしょうか。 今回の件に限りませんが、過去に決定された巨大公共事業に関する責任は別に誰もとらなくてもよいんじゃないでしょうか。 謝る必要もない。 だって、時代の流れが地方の巨大公共事業を礼賛していたのですから、しょうがないでしょう。 仮に責められるべき人がいるなら、当時の政治家と知事、そして彼らを支援した人です。 でも、人間誰にでもミスはあります。将来の見通しが甘かったことを責めるべきではありません。 彼らを責めようとするのは、起業を試みて失敗した人に対する冷たい視線と相通じるものがあります。 その時代の雰囲気、将来の予測からみて、「やろう」あるいは「やりたい」と思って挑戦したことが失敗に終わるか成功するかは、後世の判断を待つしかありません。 「いや、俺たちはあの頃から反対だった」という方も多いでしょう。 自分たちの故郷を壊されて怒り心頭に達している方も多いでしょう。 でもここは、彼らを許してあげてください。少なくとも今の知事や担当者には責任はありません。 大事なことは、責任を追及することでも謝罪させることでもなく、「止める」ことです。 だから、熊本県知事さま、農水省の担当者さま、誰も責めないから、「止める」決断を早く下してください。
人を踏みにじらないで幸せになれる世の中をつくりたい!
いのちを大切にする仕事作りをめざすスロービジネススクールでは、4期生を募集中です。 スロービジネススクールは、これまで、非電化除湿器やソーラーエナジー、わたしにできること、などを販売しながら、自分のやりたいことを仕事をつくろうと活動してきています。 これまでは、自分たちで教材もつくらなければいけなかったり、運営体制も話し合いながらつくるという状況でしたが、ようやくいろいろなものが固まってきて、いくつか事業化できそうなものも出てきました。 今は、いろいろな人に自信を持っておすすめできるようになりました。 募集の詳細はWebサイトの募集案内をご覧ください。 このスロービジネススクール、今のはたらき方とか世の中に「なにか違う」って感じている人向けのものです。 ただ違うのは、「ぐちばっかり言うのはやめようよ」とみんなに提案していること。 「今の世の中がいやなら、そうじゃない世の中をつくったらええやん」っていう考え方でやってます。 人を犠牲にしないでみんなが幸せになれる方法を、みんなで考えて、少しずつ形にしようとしています。 六ヶ所村の原発問題をみんなで考えてもらうために、先日ここでも紹介したブックレットを制作するなど、世界を持続可能にするための提案もしています。 そんなにすぐには世の中変わらないかもしれないけど、僕たちが出したお金で人を雇えたり、いいものをつくる人が増えたり、僕たち自身がいろいろな勉強ができたりできれば、少しずつ世の中変わっていくのではないでしょうか。 世の中全部が変わらなくても、「そういうおもい」を持っている人でもしたい仕事があったり生きていける世の中ができればいいなと思ってます。 スロービジネススクールの面白いところは、「そうなったらええなあ」と願うだけではなく、それを実現しようという試みをみんなでやっているところです。 もちろん、そういう若者の思いを応援したいなという方の入学・寄付も大歓迎です。 興味ある方は僕までメールくださいね。