4月5日発売の朝日新聞関西版の社会面に僕のコメントが載ってます。 末尾にリンクを掲載していますので、ぜひご覧ください。 電話取材だったせいもあり、少々、言いたかったことが伝わりきれていない部分もありますが、まあ、ある程度は伝わっているのでよしとしますか。 おまけに、今日のABC(朝日放送)の番組でもこの記事が取り上げられたらしいです。 「どこからどこまでが自治体の仕事なの?」ということと、「自分たちの住む地域で、住民同士助け合う必要はあるのかないのか」という点について、議論が広がるといいなと思います。 ごみ屋敷の撤去を行政に頼むのは簡単で、(憲法違反になるかも知れませんが)条例をつくって規制してもいいです。 でも、「どこからどこまでがごみ」なんでしょうか。 実家の庭に飾っておいた20年前につくったペットボトル風車がぼろぼろになって変な音を出しながら回ってたらやっぱり「ごみ」ですか? 行政の人が来て捨ててしまっても文句が言えないのでしょうか? と、こんな感じであいまいなルールをつくってしまうと、僕たちの生活に「住環境の整備」ということでどんどん行政が入り込んでくるきっかけになる可能性もあります。 今回の問題、そこまで行く可能性があるよってことも考えて議論する必要があります。 そうそう、記事にないことでもう一つ言いたいことがありました。 (言ったけど削除された) 「みなさん、こんなことまで自治体にさせるほど住民税払ってますか?」ってこと。 これは、自分の近所の問題を自分で解決しようとしないで、すぐに行政に頼もうとする人向けのコメントです。 そうそう、僕は「近畿大学経済学部総合経済政策学科」の坂田裕輔って入れてくださいって話したんですが、そういうのはだめみたいです。 「近畿大学の」に省略されていました。 朝日新聞の規定のようですね。 asahi.com: 「ごみ屋敷」福祉でお掃除 「私有物」の壁に悩む自治体�-�関西
政治に興味ありますか?
最近、政治家なんていなくてもいいなと思ってしまう自分を戒めている日々です。 4月から新学期、小中高大と新入生を迎える準備は着々と進んでいますし、企業では新入社員がそろそろ早起きのつらさに泣きを入れている頃かもしれません。 僕の大学では1年生を対象に基礎ゼミというものをやります。中身は、情報収集、プレゼンテーションスキル、ディスカッション能力を身につけるというテーマに沿っていれば比較的自由です。 僕はそこに、「問題意識を持つ癖をつける」ことを付け加えてゼミの内容を作っています。 せっかく経済学部に入って経済学を学ぶのに、経済学を使ってなにを考えたらいいのか分からないというのはとてももったいないことです。 どんな身近な問題でもいいから、「これって経済学的に考えたらどういうことになるんだろう」とか、「この問題はどこまで経済学で考えることが出来るんだろう」ということを考えてもらいたいと思っています。 もちろん、選ぶ問題は恋愛のことでもバイトのことでも全然かまいません。 ただし、せっかく大学に行くというチャンスがあるのなら社会問題についても考えてもらいたいところです。 残念なことに多くの学生は環境問題とか年金の問題、貧困の問題、財政の問題など「硬い」話にはほとんど関心がないように思います。 考えてみれば僕が大学生の頃も大して変わりはないので、これは仕方がないのかもしれませんが、ふと周りを見回すと、普通の人の多くもやはりこういう問題に関心がないように見えます。 現在問題になっている社会問題の多くは、民主主義社会でしたら議会で議論され解決の道が探られるべきです。 でも、議会では、「偽メール問題」とか、「xx議員の女性関係の問題」とか、議員の足をひっぱること、他政党の足を引っ張るようなことしかしていません。 幸か不幸かその状況がテレビやラジオで放送されてしまいます。 たまに車に乗っているときにラジオを聴くのですが、ほとんどワイドショーと見まごうばかりの内容です。 おそらく、議会時間中はこんな感じで暴露合戦、議論のすりかえ合戦が行なわれ、議会が終わった夜に改めて他の法案については妥協が図られるのでしょう。 こんな国会を見ていると、学生たちに「社会問題に目を向けろ」とはいいづらくなってしまいます。 国会議員の主要な関心が「偽メール問題をひきおこしたやつにどう責任を取らせるか」であって、国家財政をどうするかというところにはないのですから。 僕自身も、政策というのは議員に期待しても仕方ないなあと感じています。 この事態を少しでもましな方向に向けるのはやっぱり一般人の力かなと思っています。少しでも、「ましな選択ってなにかな?」ということを消費や生活の様々な側面で考えてもらえるように努力しています。 もちろん、「ましな選択」は人によって違います。大事なことは、「考えて選択すること」です。それまでは考えていなかったことを知って、選択してみたら、今までと同じ生活だったとか、少し変わったとか、人によって違うはずです。 でも、生活は変わらなくても、考えて生活することと、考えずに生活することでは、「その次の選択」は必ず変わってくるだろうと思っています。 そんな感じで少しずつ考える習慣をつければ、だんだんと社会問題についてもなにが問題なのか分かってきて、自分なりの意見を言えるようになるんじゃないかなと思います。
ごみが一転収益源
出光がリサイクル商材の開発に力を注いでいるという記事。 卵の膜や絹糸を合成繊維や合成皮革に混ぜると光沢が出るらしい。 鶏卵の国内消費の1割をキューピーが使っているそうな。 意外とあのマヨネーズはまともな製品で、防腐剤とか使ってないから鶏卵もちゃんと使っているのかも。 http://www.asahi.com/business/update/0403/037.html
サイト不具合の修正
コメントの登録と坂田へのメール送信が可能になりました。 今までコメントの登録ができなかったのですが、問題点をようやく発見して修正しました。 コメント、登録することができますので、遠慮なくコメントをお願いします。 また、スパム対策のため、今まではメールの送信機能をオフにしていました。 両方とも、Capchaというプラグインを使って、コメントの登録とメール送信時に画面に表示された文字を入力するようになっています。 迷惑メール、迷惑コメント(スパム)防止のためです。 これからはスパムに悩まされることもないと思います。 それと、今までは、こちらでチェックして登録していたコメントですが、チェックなしですぐに表示されるようになりました。
発言し続けること、進歩し続けること
スロービジネススクール(以下、SBS)に入って1年が過ぎた。 一年間で出会った学生は50名を越えた。(SBSは2期生までで180人) SBSの人脈を起点にして、それ以上にいろいろな人と出会った。 これから長い人生を生きていく中でほんとうに貴重な経験をしていると思う。 ああいう生き方をしたいなって思う人に何人も出会った。 かっこよく生きている人、深くなっとくさせられる行動、発現をする人もたくさんいる。 そのなかで、自分が発言するイベント「スローライフとエコノミー」を、今、開催している。 こころのどこかで、「あんなにいい人たちがいるのに、僕がえらそうに発言することなんて一つもない」という声も聞こえる。 少し、自信をなくしてしまうときもある。 そんなときは、弱気になって、先を行く人たちの後をついていくだけでもいいんじゃないかと思ったりする。 僕はなぜ発言するのか。 ブログやイベントを運営するのだろうか。 自分の思いは自分だけのものだけれど、それを表に出すことで他の人と共有できる部分とできない部分がはっきりと分かる。 きちんと発言することで、人々の批判にさらされる。 他の人が考えるきっかけにもなるだろう。 そうやって、いろいろな人と相互作用を起こして行くことができれば僕が発言する意味もあるはずだ。 僕自身はこうして発言することで自分の考えを客観的に整理し、自分が進歩する糧とすることができている。 こういう経験は今すぐは研究に結びつくことはないかもしれないけれど、いつか花開くのではないかという思いもある。 今年は僕なりの「持続可能な社会像」を発信していくつもり。 んどん批判してくれれば刺激が出て僕の発想も良くなっていくはず。
「俺には関係ないよ!」と、やっぱりまた、そっぽを向くのかい?
表記のタイトルのイベントに、お客さんを 案内していってきました。 以前紹介したことがあるガベージ・ファクトリーの著者が語るイベントでした。 中島さんとは仲良くなったけど、人前で話すのはまだ見たことがなかったので行ってみました。 タイトル:ガベージ・ファクトリー 〜「俺には関係ないよ!」と、やっぱりまた、そっぽを向くのかい?〜 出演:中島修一(アーティスト)、中村隆市(スロービジネスカンパニー代表)、長野広美(馬毛島を守る会、西之表市市会議員) 詳細:Webサイトを参照 参加者:50名(定員50名)+店のスタッフ5名 ガベージファクトリーとその舞台になった種子島(小説では宝島)と馬毛島についての話しが中心。 特に馬毛島の開発を阻止しようとした運動や、これからの展開などについて語る。 馬毛島というのは種子島のすぐそばにあるすごくきれいな無人島で、今これが開発の危機にさらされています。 けれども、人々は全然感心ないし、開発差し止めは裁判所で認められない。 そんな状況をなんとか変えたいし、みんなの協力を得られるための新しい「仕掛け」が必要だと中島さんはいいます。 種子島に多いサーファー(300人以上いるということです)は、仕事とも生活とも関係なく純粋に楽しみで海に触れます。 そのため、なんの利害もなく、肌で海の環境の大切さを実感しています。 そのサーファーが立ち上がればいろいろなことができるはず。 海の環境はサーファーにこそ守ってもらいたい。 海の環境といえば、原子力発電所の問題もあります。 静岡の浜岡原発は活断層の上にあるという世界でも類を見ない危険な原発です。 青森の六ヶ所村にできるかもしれない再処理工場では、原発一基が一年に出すのと同じ量の放射能を海に拡散させる計画です。 政府はこれを「微量で拡散するから安全」と説明します。 19世紀都市の大気汚染は、高い煙突を建て、煙を遠くまで拡散させることで解決しようとしました。 けれども、それはより遠くの地域の大気まで汚染させる結果になりました。 安全だ安全だといわれていた「夢の素材 アスベスト」は今はものすごい悪者です。 当時は危険性が分からなかったと説明しています。 アスベストは(おそらく)除去してしまえば問題ないのかも知れませんが、放射能は除去することも影響をなくすこともできません。 影響は数十万年続きます。 放射能問題にも「私にできること」やっていきたいですね。
NGOの代表が国連環境計画の事務局長に
国連環境計画の次期事務局長は、ドイツ人のアキム・スタイナー氏(Achim Steiner)に決まった。44才。任期は7月から4年間の予定。 スタイナー氏は現在は国際自然保護連合(IUCN)という世界最大のNGOの事務局長。 国連環境計画といえば、国連の一機関であるからスタッフは国際公務員だ。その代表が民間から、しかもNGOから登用されるというのだから、人事の硬直化した日本では考えられない話しだ。 国連はなんだかんだいって、ヨーロッパのセンスが濃く出ているのかもしれない。 特に国連環境計画は本部がケニヤにあるだけに、そういう側面が強いのかも。 (ケニヤはフランス語圏かと思ったら英連邦ですね) 日本だと、環境省の代表に大学の教員がついただけでも、驚きとともに報道されるだろう。それが、NGOの代表なんてまったく考えられない ヨーロッパに行くと、「え?そういえばこんなのもありなんや・・・」と今まで自分がいかに固定観念にとらわれていたか実感することがよくある。 前にも書いたことがあるが、ビールの味なんかとくにそう。 日本のビールは、それぞれ個性を主張しているけど、ビールの中ではほんとうに狭いセグメントで競争している。 だから、ヨーロッパのビールを飲むと、今まで自分が評論家面してビールを語っていたのがなんだったのかと思う。 「結局、品質のばらつき程度の差でしかない」 そんな気さえしてくる。 もちろん、いつも同じ味を安定して作る技術というのは大したものだし、おいしいことは事実だ。 さてそんなわけで、僕自身、気づかないうちにロックインされてしまっている固定観念を一つ一つ見直していく作業を行なう必要性がある。 まずは、自分の仕事ってなんだろうって考えるべきかもしれない。 僕は自分の仕事を、「大学教員」だと思ってたけど、それは雇い主であって、ほんとうの仕事は違う。 スタイナー氏は、「NGO事務局長」が仕事だったのではなく、「環境政策のマネージャー」というのがほんとうの意味での仕事だったのだろう。 じゃあ、僕の仕事ってなんだろう。 僕はその仕事の技術を向上させる方向での努力をしているだろうか。
時の流れ
父の古い友人がテレビに出ていた。 父と電話で話した。 もう、本人はアルツハイマーで自分のことはわからないのだそうだ。 父よりだいぶ年上の友人。 長い人生を生きてきた友人。 一人、また一人と友人がいなくなっていく。 そんなことを思うと、人生ってとてもつらいものに思える。 でも、その友人には歌があった。 自分を勇気づけ、周りを勇気づける歌。 それは周りのためである以上に、自分のやりたいことだったのかもしれない。 今はもう何も覚えていないのだけれども、歌だけは覚えているのだという。 歌だけは、以前同様歌えるのだという。 4月16日、東京でコンサートをやるという。 僕も聞きにいこうかと思っている。 人の人生、時間というのは限られている。 その中で、自分に限界を決める必要はないけど、ずっと成長し続けなければならないことはない。 自分の世界を少しずつつくって、少しずつ自分の住みやすい世界を作れればいいんじゃないかな。 死ぬときに、6人泣いてくれればいいんじゃないかな。 父の古い友人、横山茂さん
Amazonのアフィリエイト
左下に(ちょっと切れてるけど)アマゾン検索へのリンクを追加しました。 他にも、本の紹介など、アフィリエイトを入れています。 これ、主には自分で買うときにポイントたまればいいなと思ってつけているものなので、気にしないでください。 たまったポイントはうちのスローな本棚を整備するのに使う予定です。 僕にポイントがつくのが気にならない方は、こちらで購入してくださってもかまいません。 僕は個人的にアフィリエイトとかって、あまり好きではなかったのですが、考えてみれば労力を別にすれば、アフィリエイトなしで本を買うと、その利益は全部会社に入るのに対して、アフィリエイトつきだと、利益の一部が消費者側に回ることになります。 これも一つの「シェア」なのかなと思うようになっています。 要はこのシェアした利益をどういうことに使うかです。 何気なくアイスクリーム買っちゃったりしたらちょっともったいないかな。 こういうちょっとした手間をかけて、利益をシェアする仕組みに乗っかっていくことも、むだなことではない、そう思うようになりました。 もしかしたら、書籍については再販制度がなくなれば「アフィリエイトまたはポイント還元のある会社」と「定価より安く販売するけどポイントない会社」「ポイント低めだけど定価より安く販売する会社」なども出てくるのでしょうね。
ハチドリのひとしずく
個人的にお気に入りの本。 地球環境問題のために自分にできることはなにか、分かりやすく書いています。 辻信一さん、中村隆市さん、坂本龍一さんなど、いろんな人がそれぞれの取り組みについて書いているのを読んでいるだけで楽しいです。 おすすめはおすすめですが、よく人にあげたりするために買うので自分用にリンクしておきます。 (笑)
posted with amazlet on 06.03.16
辻 信一
光文社 (2005/11/22)