日本では六ヶ所村で原子力発電所からでた高レベル放射性廃棄物が再処理されようとしています。先日はじまった実験で早速トラブルが発生して止まってしまう有様ですが。 さて、原発推進国の筆頭に上がるのが米国ですが、ここでも高レベル放射性廃棄物が問題になっています。 (実際、英語でWasteをキーワードに検索すると高レベル放射性廃棄物の話題がかなり多いです) 数百万年経たないと安全にならないという高レベル放射性廃棄物をどう処分するのかという問題はこれからどんどん出てくると思います。 今は日本の六ヶ所村や、米ネヴァダ州のユッカマウンテンに押し付ければすみますが、次はどこかは分かりません。 実際ネヴァダ州では処分場が安全なものであるかの保証がないとして、処分場の建設に大幅な遅延が出ているようです。そのため、処分場ができるまでの間(遅れた期間)、別の場所に一次貯蔵所を3000億ドルかけて建設するかもしれないということです。 Newsvine - Temporary Nuclear Storage May Be Needed
スローな学びの時間
「スローな学びの時間」 一人で抱えるとぐるぐるまわるだけの想い。 一人じゃないけど、ゆったりしたいときがある。 何もしないだけでは気持ちがほぐれないときがある。 そんなとき人の話をただ聞くだけの時間を持てるといい。 ほとんど知っている話で、ちょっとだけが知らなかったこと。 だから、メモなんてとらなくて、ただ聞いているだけでいい時間。 僕はこんな時間のよさを知ってもらいたいと考えています。 みなさんのところでお話をする機会をもつことができればよいと思っています。 刺激にみちた現代社会で刺激から逃れるのはなかなか難しいことです。 癒しを求めて友人と会っても、それはやはり「ハレ」の時間であってゆっくりと時間を過ごすことは少ないものです。 刺激を避けて家に帰っても、さまざまな刺激が待っています。 スローな学びの時間は、自分の中の答えをゆっくりと探す時間です。今まで何となく感じていたことで、答えを回りに求めても得られなかったことがたくさんあります。 答えをどれだけ探しまわっても見つからないものです。 スローな学びの時間で話す内容は知っている話、知らなかった話、いろいろあるけど、ほとんどが知っている話です。だから、「難しい!」って感じはあまりしなくて、すうっと頭に入ってくるぐらいの話しを聞く時間です。 本で読んだ知識ではなく、人に話しを聞きながら、共感し自分の考えを再確認していってもらいたいと考えています。 僕の学びの時間に笑いはありません。笑っているとき人は、ハイな状態でリラックスしていきます。ハイな状態というのは、外からの刺激を受けて頭が活性化しストレスを忘れることで、リラックスする状態ですが、スローな学びの時間は、ゆっくりと自分の内面からリラックスしていく時間です。
スローなお話会2008@カフェスローOSAKA
1.スローな社会ってどんなもの?(1/17) 2.スローな経済の可能性(1/29) 3.スローなはたらきかた〜スロービジネスの取り組み(2/12) 4.スローなお金の世界(2/26) 5.スローな生き方(3/18) 6.スローな地域づくり〜農村編(4/8) 7.スローな地域づくり〜都会編(4/22) 8.スローな政策 9.スローな未来を創ろう 10.スローライフと情報 1.スローな未来づくり@ココルーム「百年後の未来が想像できますか?」(3/20)
スローな学びの時間 in 2007
2007年は、計10回でした。 この他に、中村隆市さんとのトークイベントなども行いました。 1.原子力の基礎の基礎(2006/11/26)、(レジュメ) 2.エネルギーについて知ろう(2006/12/12)、(レジュメ) 3.ごみ問題について知ろう(2007/1/9)、(レジュメ) 4.よいリサイクルと悪いリサイクル(2007/1/30) 5.温暖化をめぐる世界の動き(2007/2/13) 次の4回は番外編で「トセパン報告会」です。 6. フェアトレード〜活きた消費活動を進める(10/22) 7. お金をうまく活用する~不安定要素を乗り切る~(11/8) 8. 環境資源を生かした旅行形態(11/22) 9. トセパンの地域づくり・人づくり(12/6) 報告者:住得善基(近畿大学経済学部3回生)、坂田裕輔 10.スローなキャンドルお話会「来年の自分への約束づくり」(12/20)
スローライフとエコノミー
2006年2月から谷町空庭さんの協力を得て開催した「スローライフとエコノミー」の内容です。 1.スローエコノミーが今求められる理由(2/7) 2.スローエコノミーの可能性(2/23) 3.未来を作るための投資・金融システム(3/7) 4.チェルノブイリとスロービジネス(3/22) 5.スローなコミュニティづくり:地域通貨の有効性(4/11) 6.スロービジネス(4/25) 7.スローな庭づくり(5/16) 8.スローライフが提案するもの(6/9)
単発のセミナー:
・「スローライフの経済的意味」、近畿大学公開講座(2006/10/7) ・「スローエコノミーの可能性」、TAO塾社会人講座(2006/8/22)(紹介、ブログ記事) ・持続可能な生き方と経済の実現可能性、大阪市、大阪私学中学・高等学校理科教育研究会(2006/2/28) ・スローエコノミーの意味と方向性、大阪府東大阪市、近畿大学経済学部環境経済学講義(2006/5/6) ・スローエコノミーへの旅、福岡県赤村、赤村スローカフェ+赤村地域と農業を考える会(2006/5/21)(議事録)
ドイツでバイオマス燃料が推進
ドイツでは2009年を目標にバイオマス(植物や動物のふん尿)由来の燃料を精製所段階で一定割合混ぜることを決めました。 燃料(おそらくガソリン)には2%、ディーゼル燃料には4.4%が目標だそうです。 これって結構な割合ですが、実現のための担保がまた面白いです。 全ての精製所がこれだけの割合のバイオマス燃料を混ぜなくてもいいのです。たくさん混ぜた精製所は、上乗せ分(例えば8%混ぜたら8%−2%=6%)を他の精製所に売ることができるのです。 これ、二酸化炭素で注目されている排出量取引の手法です。排出量取引というのは、普通は汚染物質の削減に使われる方法で、経済効率性が高いと言われています。 それが、「汚染物質」ではなく、よいものを進めるための政策として使われるというのは面白い例ではないでしょうか。 排出量取引が経済効率性が高い理由は「続き」に書いておきますね。 Planet Ark : Germany Sets Quotas for Biofuel in Fuel from 2007 1.汚染物質の削減をするにはコストがかかる 2.コストは企業によって違う 3.削減コストが安い企業が基準よりもたくさん削減する 4.削減コストが高い企業は安い企業から削減分を購入して、あたかも自分で削減したように認めてもらう それで、安い企業が「基準よりも5減らしたときのコストをA億円」として、高い企業が「現状から5減らすときのコストをB億円」としましょう。 ここで、A
スロービジネススクールで地域通貨システムがスタート
スロービジネススクールでは、現在、地域通貨の利用を検討しています。基本的にはコミュニティに対する貢献をきちんと評価したいという想いからスタートしました。 参加者の多くがコミュニティ自体から利益を得ることは特に目的としていないこともあって、参加者の貢献で、みんなが食べていけることができたらいいねという話が出ました。 それでできた単位が「膳」です。 膳への想いは以下のような感じです。 これから、試行段階を経て、実運用へと向かっていきます。そのために、システムの開発・改善などやることがたくさんありますが、なんとかがんばっていきたいところです。 膳への想い 我々の貢献を金銭で評価することは可能であるが、現実での仕事を考えるとそれぞれの仕事によって勤務形態は異なるし、時給も異なる。 SBSにとっての貢献という点を考えると、これは人によって変わるところがないし、対価を得ることによって日々の糧が得られることは同じである。SBS での活動によって日々の糧をみんなで分け合うようなイメージで活動していくことは、SBSが基本理念として考えている「シェア」という考え方にも適合すると考えられる。 そこでわれわれは、日々の糧を食事をする「お膳」または、一杯の茶碗に入ったごはん一膳を仕事の単価とすることとした。 膳は「からだ(にくづき)に善いことをする」という感じでできており、SBSぜんたいにとってよいことが自分の体にも良いことを意味する。 さらに、膳は、Zenであり、Yenの次にくる通貨であるという意味も持つ。
チェルノブイリから20年
昨日でちょうど20年が経過しました。 あの事故のときはほんとうに驚いたけれども、いつの間にか過去のものなんだと思い込んでいました。 でも、最近の報道でも分かるようにまだまだ被害は出続けています。 どんどん人が発病してなくなっていっています。 そんななかで、日本は東北(特に東側沿岸)一帯を放射能で汚染された地域にしようとする政策を進めています。 六ヶ所村の再処理工場がそれです。 ほんとうに大丈夫なのか?という疑問に対しては「危ないとは証明されていない」という答え。 それはつまり、「安全だとは証明されていない」ということです。 僕はもう汚染が懸念される地域で出来た作物は食べたくありません。 安全が証明されればまた考えます。
スローな学びの時間なのかな
第6回スローセミナーを昨日実施しました。 参加者は12名。 常連さんがいなかったこともあって若干少なめですが、ちょうどいい人数ですね。 これからも10人前後でやっていけたらなあと思っています。 今回はなぜか僕が7回目と思い込んでいたこともあり、最初は笑いも出てどうなることやらって感じでした。 別に笑いが出ることは悪いことではないのですが、楽しさっていろいろあると思います。 難しい話をしているのに、笑いが絶えないっていうのはよいセミナーだと思うし、みんな難しい顔で考え込むのもいいと思います。 特に笑いがあるときってみんなリラックスしている証拠でもあるのでセミナーとしてはやっぱりすごくいいものです。 和気あいあいと時間をすごすというのも楽しいです。 僕が今提案しているセミナーは、笑いはないんだけど、リラックスできる時間です。 子守唄聞いてるみたいな感じかな? 内容は知っている話、知らなかった話、いろいろあるけど、「難しい!」って感じはあまりしなくて、すうっと頭に入ってくるぐらいのはなしを聞く時間です。 笑いが入っているとどちらかというと頭がハイな状態でリラックスしていくと思いますが、頭の中はすごく落ち着いて、同時にリラックスしていく、そんな時間を提案したないと思います。 というわけで、残り二回、いい時間を作りたいですね。 それで、終わった後、「うちでもやりませんか?」って話になれば一番うれしいです。
今年の大阪のキャンドルナイトはすごいよ!
鹿児島時代からなんだかんだいってぼちぼち続けている、百万人のキャンドルナイトイベントを今年もやります。 ことしは、モモの家の方たちと一緒に、大阪の十三でやります。 まだ詳細は決まっていませんが、夏至の直前、6月の17日から4日間ぐらいにする予定です。 今日はその場所の下見に行ってきました。 工場跡を使えるようにしたスペースでまだ出来かけの場所ですが、すでにステージもあるし、いい感じの照明も入っています。 下手したら50人以上は入れるんじゃないかというぐらいのスペースなので、打ち合わせそっちのけで、 「ここでなにする?」 「演劇とかしたら面白いんじゃない?」 なんて話しで盛り上がりました。 こういうスペースで定期的にイベントやれたらほんといいです。 スローライフとエコノミーも今度はここでやろうかな。 お客さんがステージの上にすわって、下にいる僕を見下ろして話しを聞くなんてのも気分が変わっていいかも知れませんね。 上からものをいわれるよりは、下から話される方が話しを聞く気になるかも知れません。 今日はもう一つ関西での僕たちの活動にとっていいことがありましたが、これはもう少し形がはっきりしてから発表します。
かさを使い捨てにしました
こどもの頃、「xxのひみつ」というタイトルの本が好きでよく読んでいました。 その中に、星を見るのに夢中になって足元の穴に気づかず落ちてしまった人の話がありましたが、あれは誰だったんでしょうか。 その頃は、「大人にもなってしょうがない人やなあ」と笑っていましたが、昨日、同じようなことをやってしまいました。 電車で本を読んでいたのですが、駅についてももう少しでちょうどいい区切りなので、読みながら電車を降りました。 おそらく、そのときに傘を電車に忘れてきたようです。 そのことには、電車を乗り換えて、もう一度降りたときにはじめて気づきました。 考えてみれば、以前電車にかばん忘れたときもおんなじ様な感じでした。 なんかいかにも「学者のやりそうなこと」ですね。 電車に傘を忘れたらどうするのが普通の対応なのでしょうか。 僕は約束があったし、大雨だったので、そのまま新しい傘を駅で買って登校しました。 だいたい翌日には、駅の遺失物センターになくしたものは届くのですが、僕はたぶん連絡しないと思います。 見つける自信がそもそもありません。 僕がなくしたのは、少し長めの透明なビニール傘です。 おそらく1日に何百本も忘れられているものの一つでしょう。 新しい傘は500円でしたし、なくした傘は400円ぐらいのものです。 それを見つけるのにわざわざ時間と電車賃を使って行きはしないと思うのです。 常識的にはそうなのですが、やはり自分のものを探しにすら行かないという自分の行動にすごく疑問を感じています。 しかし、これだけビニール傘が普及したんだから、各駅に数百本ずつおいておいて、自由に使えるようにしておいたほうが良いような気もします。 どこにでもあるから価値がなくなって、盗む人も減るはず。 今みたいに、「いちおうは半年間は保存する」必要もなくなるので、保管スペースを考えてもこの方が安上がりでしょう。 だいたいあんなにつくりの悪い傘は半年保存している間にビニールが劣化したり、金具がだめになってしまったりして実際には保管の意味もないように思えます。 傘の調達は、これからしばらくの忘れ物でまかなえそうですしね。 せっかくみんないつも同じ電車に乗っているのだから、「みんなで使えるものはみんなで共有する」方が理にかなっている気がします。
第5回スローセミナー終了
今日は地域通貨をテーマに11人で話をしてきました。 テーマがスローライフとエコノミーなわりには、代替通貨としての地域通貨には触れませんでした。ここに踏み込むと、「そもそも地域通貨とは・・・」という話から始まって、「社会は堂あるべきか」なんて議論にもどんどん入っていかなければなりません。 でも、現在の日本では社会の先行きに不安はあっても、実際に円を使うのをやめて別の通貨を使おうと考える人って少ないと思うんですよね。 そういう人たちはむしろすでに地域通貨の実験に参加していそうです。 今はむしろ、コミュニティで運営する地域通貨や商店街などのポイント的なものとして地域通貨に関心を持っている人が多くなっています。 もちろん、その先にはオルタナティブな社会に向けての展開というのはあっていいと思うのですが、それはまた先の話です。 ということで、今日の話は、地域通貨ってなに?それをどう楽しむのか、なんでうまくいかない例が多いのかという話でした。 地域通貨がうまく普及しない最大の理由は、地域通貨への期待が大きすぎるんだとおもいます。 「地域活性化の魔法のツール」とでもいいたくなるぐらいの人気が一時期はありました。 それが今はいくぶん下火になっているが、地域通貨への期待は変わらないように感じています。 ただ、問題点はもう一点あって、それは、「やっぱり円の方が便利で使い勝手がいい」という点です。 コアメンバーの中で価値を交換しあうためにはわりとポリシーをしっかりさせている方が楽しいんですよね。 でも、地域通貨を楽しむためのいろいろな仕掛けが新規参入者を阻害して、コミュニティの拡大にも限界があるの事実です。 そして、コミュニティが地域通貨を導入した際の経緯や考え方がきちんと伝わりきらないと、いつのまにか円の方がいい、ボランティアでやる方がいい、そんな意見が態勢を占めるようになります。 今までの地域通貨を見ているとそんな気がしてなりません。 それぐらいなら、当面半年から1年はみんなが楽しめるシステムではじめておいて、その次はもうちょっと複雑な仕組みをやりましょうね、と決めておいてはどうでしょうか。 もちろんその間にちゃんと勉強もします。 講師にも地域通貨で謝礼払って仲間になってもらってもいいですね。 こんなこと書いてたら、やっぱり地域通貨は楽しいなという気分になってきます。
パパラギ
スローな話をしていると必ず出てくる一冊に「パパラギ」がある。 この本は、1900年前後に南太平洋の島の人が見たヨーロッパの姿を描いた書で、ヨーロッパでもかなりのベストセラーになったと聞く。「先進国の人間が失ってしまった何か」を気づかせてくれる本だとよくいわれている。文明批判の書だともいえる。パパラギが本の作者の創作だという話しもあるようだが、その辺は重要ではない。仮に本書がとあるヨーロッパ人が創作した本であるとしても、そこに書かれていることには十分な意味がある。 落語に、あるナマケモノの若者が働いて立身出世しろと言われたところ、働いて何になる?と問いかけるものがある。その答えは、「のんびりと寝て暮らせる」というものだったが、若者は「それなら今と同じだよ」といって、やっぱりナマケ続けるという話しがある。 先進国の人間には「遅れていて怠惰だ」と見える南太平洋の住人もちょうど同じことだ。 一生懸命働いて何を手に入れたいのか、お金を儲けてどうしたいのか。そうしないと幸せになれないのか。 そんな問いに答えるのは意外と難しい。 面白かったのは新聞に関する次の一節。 「新聞もまた一種の機械である。毎日たくさんの考えを作り出す。一つ一つの頭が考え出すより、はるかにたくさんの考えを。しかし、たいていの考えは誇りも力もなく、弱い。おそらく私たちの頭は、栄養でいっぱいになるだろう。しかし、強くなりはしない。だったら砂で頭をいっぱいにするのと同じではないか。」(p.104) 学生に新聞を読め!と言い続けている身としてはなかなか厳しい指摘だ。 それでも、「誇りがあり力のある考え」を養成するのが僕たちのやるべきことだろうと思っている。そして、今まで本や新聞を読む習慣のなかった現代の若者は、南太平洋の人たちと比べ物にならないぐらい知識や体験が不足している。 おそらく、自分で考える力がある人は、僕が「新聞を読め」といっても読むかどうかは自分で判断する。それが出来る人は別に新聞なんか読まなくてもいい。 新聞以外にも服のことからはじまって、お金のこと、物のこと、考えることなどなど、明快に切っていておもしろい。 この本がベストセラーになっても、西洋文明はその向かう方向を転換できなかったのだなあと思うと、ほんとうに現代社会を突き動かしているベクトル、エネルギーはどこまで行くのだろうかと少し怖くなる。
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岡崎 照男 ツイアビ Tuiavii
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