自然がいいとばかりは限らない〜スイセンで食中毒

ceek.jpのニュースを見ていたら、十和田町でスイセンをニラと間違えて販売、食べた人が食中毒になるという事件が報じられていた。 ニラとスイセンって、確かに似ているといえば似てるかも知れない。 「栄養がよくてすごく立派なんですよ」 っていわれれば納得しそうな気がする。 まあ、現代で食料品を売っている店で毒のあるものが「売られているわけがない」という感覚って誰でももっているだろうから、多少「あやしいな」って思っても、まさかね、ですませてしまうことが多いだろうと思う。 自己責任がいわれているけど、僕らがいかに生活全般を他人の責任に依存しているかということの現れだ。 それはさておき、スイセンの毒。 初めて知った。 確かに食べるものではないけど、僕は福井出身なので、スイセンが県の花だ。 越前海岸に行くと、たくさん咲いていて、寒い時期にえらい花だという印象がある。 そのスイセン、実は食べると毒なのだという。 「食べられる草」と「食べられない草」がこの世にはある。 そのことは知っていたが、「食べられない」という意味は充分に意識したことがない。 なんとなく、「食べてもまずいから食べても仕方がない」と思っていたけれども、食べたら毒になるものも「食べられない」ものの中には少なからず含まれているのだろう。 本当に身近な雑草に毒が含まれている事実。 そして、野草の中で食べられるものもあるということは、「春の七草」が野草中心であることでも分かるだろう。 僕たちの生活に根付いていた安全なものを伝える技術、文化がいつの間にか失われている。