「食からエシカルスタイルを考える」講演をしてきました

26日、大阪市のいきいき地球館で開催された、おおさか市民環境講座2013で講演してきました。 テーマは、「エシカルスタイルのすすめ〜「食」スローフード」でした。 このテーマは、研究者としてというよりは、活動家、あるいは個人として僕が考えてきたことでしたので、少し経済学の話を離れて自由に話をしてきました。 それでも、環境問題を考えるための基本的な軸として、世代間の公平が根底にあることは伝えることができました。 エシカルスタイルは、エシカルコンシューマー=「倫理的な消費者」的な生き方です。 何から何まで倫理的に生きることは少々窮屈な気がしますが、僕の伝えたかったことは、「節度を持って生きること」です。 「売ってるんだから買って何が悪い?」という考え方をする人がけっこういると思うのですが、それは消費者は常に受け身であるという考えに基づいている発想です。 「買わなければ売らなくなる」という事実もあることを考えて、自分なりの指針を持って、それに合わないものは積極的に買わないという選択をすることで変わる世の中もあります。 もう一点、エシカルな食べ方を習慣化することも大事だと考えます。 スーパーで商品を目の前にして、あるいはレストランでメニューを前にして、毎回「これは倫理的だろうか」と考えることは疲れることです。 まずは、基本的な考え方が近いお店やレストランで買い物をするようにすることです。 そうすれば多少、欲望が爆発する日(笑)があっても、全体としては、自然にエシカルな方向性に沿った消費ができるはずです。 そしてそういう店の商品が売れるようになれば、供給者もそういう価値観に沿った商品の開発を進めるようになります。 とまあ、こういう感じの話をしてきました。 そうそう、遺伝子組み換え食品の話もしたんですが、これに関しては、ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)あたりを読んでいただきたいなという感じ。 遺伝子組み替え作物が暴走してしまった世の中で、新たな遺伝子を探し求める遺伝子組み換え企業のエージェントがタイで出会う冒険です。だいぶSFですけど、行き着くところまで行くとこうなるのかなというイメージとか、社会の雰囲気はよく描いています。