大学の秋入学

遅ればせながら、東大の秋入学構想にコメントしておこう。 答え:僕の所属する近畿大学経済学部レベルの大学に、秋入学はデメリットしかない。 まず、グローバルな企業で働くとか、留学とかいうけれど、日本の一流大学以下の学生は、海外ですぐに通用するような語学力はない。 だから、最初に向こうで語学研修を受けて、一定の期間語学を勉強してから、企業なり大学なりに入る。 3月卒業だと、秋の授業開始までに半年間勉強する時間がある。 一方、9月卒業だと、その期間がないので、大学に入るまでに下手すると一年間時間がかかる。 たぶん、近大レベルの学生だと、語学研修一年は不要で、半年で十分だと思うから、半年分時間がむだになってしまう。 (企業はそもそも新卒採用ってあまりないと思う) トータルすると、高校を出て、4年半で卒業して、1年間の語学研修だから、高校卒業後、5年半の時間が必要というわけ。 現状だと、4年で卒業して半年の語学研修と考えると、4年半の時間で十分だ。 もし、5年半の時間があるなら(つまり、プラス一年)、最初の半年をむだにせずに、大学での教育に使い、最後のプラス一年を社会を見る時間に使うとか、2年生から3年生に上がるタイミングで一年なり半年なり世界を見る時間にした方がいいと思う。 そういう意味では、高校までが9月卒業になってしまえばしょうがないけれど、高校は3月卒業のままならば、近大は4月入学にとどまるべきだ。 もし、何か他にやることがあるとすれば、入学後の半年間、大学で勉強する体制をしっかりと整えられるように、カリキュラムを整備することだろう。 その話はまたいずれ、私見を述べたいなと思うが、うちではまあ、それなりにやっている気がする。 コンピュータを使った補習授業や、高校の先生にお願いする数学の補習、レベル別の語学学習等々、いろいろあるから。 ※ここに書いたことはあくまでも私見なので、大学として、学部としてどう判断するかは全然分からない。 当然ながら、この発言に対して「公人」としての責任もとれない。 単なる個人の意見だと思ってもらいたい。 ただ、大学でも機会があればこれと同じような発言はしている。 他の大学の動きや他学部の動きのこともあるので、関心ある人は見守っておくというか、何らかの形で(自分の所属する大学や希望する大学へ)意見を表明しておいた方がいいかもしれない。