具体例と具体的なこととの違い

先日ゼミに、キャリアセンターの職員に来てもらって、就職セミナーを開いてもらった。 キャリアセンターというのは、近大の就職部のことで、なかなか有能な人材が揃っているところ。 ゼミの時間を一時間つぶす価値があるなあといつも思う。 それはさておき、学生のエントリーシートを見てもらって、センターの方が一言。 「具体例と具体的ということは違う」 なるほど。。。 僕も講演の時についつい具体例を求められるけど、極力具体例は出さないようにしている。 具体例って、結局人のやっていることで同じことを別の場所で、別の人がやったら、同じ結果が出るわけではないから。 エントリーシートも同じなんだということに気づいた。 そもそも、学生の書いたものを見ていると、具体例が自分の言いたいことを裏付けるように対応していない例も多い。 具体例を書いているから、なんとなくわかりやすく上手に書けた気がして、そこで満足してしまうのかも知れない。 あえて具体例を出さずに、わかりやすく伝える能力ってとても大事だ。 もちろん、すでにわかりやすい文章に、そのことを象徴するような具体例が入っていればなおいいし、具体例自体が説明しようとしていることをちゃんと証明できているなら言うことはない。 が、第一歩は、具体例を使わずにわかりやすく書くこと、だ。