フィールドワーク

明日、6月1日から3泊4日の予定で、学生を引率して愛媛に行ってきます。 フィールドワークという講義です。 今年で4回目の合宿調査でして、毎年行き先を変えてきました。 担当者も去年までの4名から5名に変わり、うち3名が新顔になりました。 参加学生数も、5名、12名、14名、25名と順調に増えています。 経済学部でなんでフィールドワークが必要なんだ?と思う人も多いんでしょう。 僕は経済学こそフィールドワークをやるべきだって思っています。 これは学生だけじゃなくて、研究者も。 自分たちの学問が現実に照らしてどうなのか?どれぐらいの距離感を持って自分は研究を進めるつもりなのか? こういうモノサシが体に持たずして、研究ってどうやるんだろう?って思います。 今時分がやっていることの意味というのを、ある程度持ち続けることで何十年も研究をやり続けることができるんじゃないかな。 ある意味、フィールドワークをやらないのは「逃げ」だと思うんです。 確かに、フィールドワークやるというのは、最初は精神的なプレッシャーがけっこうあって大変です。 調査先も警戒心をすごく持ちますしね。 それでも、相手のやっていることを聞き・考えを聞く一方で、自分の考えたことを相手にぶつける、そして相手がどういう反応をするのかを見るという作業をすることで、自分の考えが相対化されます。 学会で研究者同士でそういう議論をしてもかまいませんが、同じ相対化をするならば、現実との相対化をはかる方が、よほど新鮮な問題意識が生まれます。 学生の間は、経済学の勉強、つらいと思います。 現実のこと何も知らない高校生上がりが、突然国の政策のこと、企業のことを教えられるのですから、それは当然です。 具体的なイメージがどうしても浮かばないんですね。 そのなかで、フィールドワークをすることで、今やっていることの具体例を、身をもって知ることができます。 教員の方は、正直、これを普通の講義と同じと考えられてはわりに合わない気がします。 でもまあ、それで成長する学生を見ていると、準備の大変さや引率の気苦労も報われる気がします。 今年のフィールドワーク、学生もかなり熱心なようですので、どういうことが起きるか、楽しみです。