ヤンバルクイナの保護、誰がお金だすんだろう

マングースが日本の鳥を補食しているというのは有名ですが、マングース退治は進んでいないのかなあ。 みんなマングースが悪いとは思っていても、マングース退治のために、自分の受けている公共サービスが減ってもいいって考えているでしょうか? マングースなどの「外来生物駆除」ってものすごくお金と人手と手間がかかるんですが、みんな実感しているのかな。 駆除の努力も重要ですが、絶滅危惧種が安心して住める、「サンクチュアリ(聖域)」を作ることも考えてほしいです。 15年前ぐらいにニュージーランドに行ったことがあるのですが、そこではバードサンクチュアリが至るところにあって、動植物が繁殖する場になっていました。 ああいう感じの場所を都市でも地方でも、適当な間隔で設置すれば、生き物って結構強いから、生き残れる種も増えるんじゃないかなと思います。 沖縄のヤンバルクイナが大幅に減少しているそうです。 毎日新聞によれば、2001年には1400羽と推定されていたヤンバルクイナが今回の調査ではほぼ半分の700数羽に減少していることが分かりました。(ヤンバルクイナ:生息数717羽まで激減 絶滅を危惧(毎日新聞)) 奄美大島では「マングースバスターズ」というグループが環境省の補助で結成されており、生息域をだいぶ狭めているようです。 6月に奄美を訪問して彼らに話を聞いてきたのですが、マングースの駆除方法、聞いているだけで気が遠くなります。 なんと、生息域を囲むように、数十メートルおきにトラップを仕掛けるのです。奄美大島の場合は、生息域は北3分の1ぐらいですので、島を横断するラインを作って、トラップを仕掛けるわけです。 沖縄本島はさらに山が深いので、それができるかどうかが問題ですね。 http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2006090900235(時事通信社)という記事を読むかぎりでは、環境省はもっと予算を使って、外来生物駆除に力を入れるべきですね。 そのためには、環境省が無駄を省いてお金を捻出する必要もありますが、それ以上に、他の省庁の事業を統廃合して、外来生物駆除用の予算とすべきです。 その前提となるのは、この世論調査の結果を受け入れる必要があります。 結果にしたがって行動するなら、国民の9割が望む政策なんてそう多くはないのだから、無駄な事業を辞めるべきという結論も支持されます。 国民投票制度もないし、国政選挙も、「郵政民営化」などのワンフレーズ政治になってしまっている以上、他の(マイナーな)政策については、国民の意見を反映する場がありません。 今回の調査結果は、内閣府が予算を使っている事業で得られたものです。 せっかくだから、こういうのをもとに、民意をきめ細かに反映する政策を作ってほしいですね。 政府がそういう行動をするようになれば、世論調査でも、きれいごとではなく、どういう政策が望ましいか、自分の払っている税金と照らし合わせて人々が行動するようになるでしょうか。