11月第1週の環境ニュース追記

10月30日から11月5日の環境ニュースです。 今週の環境ニュースのトピックは、核廃棄物のリサイクル(核燃料サイクル)にごみ問題と環境税です。 核燃料サイクルについては、再利用を進めるか直接処分をするかという選択で、核燃料サイクルには費用の問題と、技術的に未成熟であるという問題があると言うことが指摘されていました。 しかし、そういう問題はこれから考えることにして、とりあえず既定路線を維持することになりました。 これは明らかに出来レースじゃないの?と言いたくなりました。 御用学者という存在を久々に実感しました。 重要な問題なのだから、もうちょっと議論しなければ行けないのに、基本的に問題先送りで、既定路線通り進める。 核燃料サイクルが悪いとは言いません。きちんと議論して、きちんと国民に説明してもらいたいです。 このままでは、僕は国がなぜ核燃料サイクルを選択したのか、学生に聞かれても答えられません。 ごみに関するトピックは、災害による廃棄物の問題です。新潟の地震と台風、洪水による被害で、今年は膨大なごみが出ています。 このごみ処理に対しては、国庫から補助が出ますが、この金額が今年はどれぐらいになるか検討も付かないそうです。今年は、新潟県、福井県の洪水被害だけですでに100億円を計上しています。(ちなみに、阪神大震災では1600億円だったそうです。) 災害時のごみは、ふつうに暮らしていてちまちまと分別するのがばかばかしくなるぐらい量も多いし、ごみもごちゃ混ぜになってしまいます。「ちょっと修理すれば使える」かもしれないものでも、量が膨大なだけに、とにかくなんとか処理することの方が先決になります。 ただ、ちょっと考えてもらいたいのは、お金さえ払えば、これだけのごみを何とか処理できるってことです。ごみ焼却施設は、かなりの余力を持っていて、半分ぐらいが止まっても大丈夫なほどです。これは、自治体同士でごみ処理を協力し合わないことの表れで、何かがあっても自分のところで対応したいから、余分に能力を持った炉を作ることになります。この建設費・維持管理費はかなりのものになります。 この余力があればこそ、今大変ながらも何とかごみが処理できそうな漢字になっているのだと思います。 今、この焼却炉の余剰分をどう考えるか、検討すべき時期かも知れません。 環境税は、難しいですね。 いちおう、環境省案が発表されました。案では、一世帯当たりだいたい年間3千円程度の規模になるようです。 このニュースを聞いて僕はちょっとびっくりしました。 3千円程度なら、今払ってる税金をうまくやりくりすれば何とかなるのでは?ということです。わざわざ大騒ぎして税金を導入する割には、規模が小さすぎます。おまけに、製鉄業など、二酸化炭素を多く出している産業は免除されるらしいですね。もちろん、石炭などへの補助は変わりませんし。 これって、本当に環境税なのか?と言いたくなってしまいます。 環境省としては、妥協を重ねて、ぎりぎりの選択なのでしょう。それは理解できますが、どうせやるならもうちょっと抜本的な税制改革をやって欲しかったです。 今週は、共同通信、読売新聞、毎日新聞、朝日新聞を参考にしました。