10月第3週の環境ニュース

10月16日から22日までの環境ニュースから抜粋しました。 温暖化関連ではやはりロシアを巡るものが中心ですが、ここでは日本での動きを。 今週は、原発の建設を沖縄電力が検討していることが明らかになったり、環境省、経団連が原子力発電所が温暖化対策に有効だということを発言するなど、原発に追い風が吹きました。 僕自身は、原発のことを云々する前に、この前の事件の処分が先だと思います。関電の社長など責任者は、人が死ぬことは十分に予測できたはずです。少なくとも、重過失は認定されるでしょう。そうなれば、殺人罪で告訴することも可能なはずです。 また、これで放射能が外部に漏れる危険があったのであれば、殺人罪どころでは済みません。 こういうことを一つずつきちんと積み上げることが国民の理解を得るということだと思います。 さて、温暖化対策として原発ばかりに頼るのではなく、様々な創意工夫でやれることはまだまだあるという話が、琵琶湖のエコバスの話です。 これは、廃食油を使って作った燃料(BDF)を利用して、バスを動かすものです。 バス路線は、琵琶湖の東西、JR守山駅から堅田駅間の約13・4キロです。便数は1日36往復といいますから、割と使えるかもしれません。一度乗ってみたいところです。 また、ドイツでは兵役の代わりに様々な奉仕活動を行なうことが制度的に認定されているようですが、環境省がこの一つとして、再生可能エネルギー関係の広報・研究を支援する分野の活動を追加するように要求したと言うことです。(EOL) 環境問題といえば、やはり4大公害をはずすことはできないのですが、このうち、水俣病について、関西在住の被告が国を相手取った水俣病関西訴訟の最高裁判決が出、行政責任が認定されました。 水俣病は、1956年に公式発見されていますから、それから48年も経ってようやく責任の所在がはっきりしたことになります。判決は画期的でしたが、被害者を48年間苦しめ続けた裁判所の責任は重いと思います。 48年間というのは、人の人生の中心部分を優に超えています。より迅速な裁判制度の確立を司法が考えなければ、司法に判断をゆだねようとする人は少なくなってしまうかも知れません。 ごみ関係では、現在環境省がごみ処理に関する「基本方針」を改訂中です。この目玉として、家庭ごみの収集を原則有料にするというものと、プラスチックごみを不燃ごみではなく、可燃ごみとすることを義務づけるというものが含まれています。(読売新聞) こういう話をすると、結局国は大都市のことしか考えていないのかなと言う気がします。 プラスチックごみの問題は、(1)最終処分場の問題(2)焼却による有害物質の発生(3)収集・処理費用の問題というのがありますが、今回の解決は(1)しか意識していないようです。 地域によって問題が異なるのだから、こういうものは各地域の自主性に任せるべきです。それで自然と大部分がプラスチックごみを焼却するのならそれでも構わないでしょう。 でも、自治体の中には、ごみを燃やさない選択をしている自治体もありますし、今後も数が増えると予想されます。 地域の自主性の目を摘むような政策を導入する暇があったら、環境税の導入にエネルギーを投入したらどうかと思います。 さて、今週はこんな感じでした。 他には、環境税を巡る議論もありますが、これは少々情報待ちという印象です。 情報ソースは以下の通りです。 EOL:エコロジーオンライン 共同通信 毎日新聞 読売新聞