こういうフリーな世界の信奉者と、中央集権的にコントロールしたい人との争いがビットコインが今まさに直面していることなんでしょうね。
中央集権も、国家権力的なものと、大企業、あるいは特定の国を背景として共有するグループなどさまざまだ。
国家権力を否定しつつ、気づいたら大企業をサポートしてるなんてこともある。
大企業も嫌だと思ってある企業を応援していたら、それが長大企業になってしまったなんてことも。
Microsoftが嫌で、Google使ってるけど、それなんてまさにそう。
僕らはLinuxを中心とした生態系の構築にもっと協力しなければ、ほんとうの意味でのフリーな世界は到来しない。
今僕にできることは、ブロックチェーンのことを理解することなのかな。
ただね、取引の安全性、信頼性が必要なのって結局は国に売り上げを報告しなければならないからではないだろうか。
地元で、顔見知りからモノを現金で買うってことを基本にした経済であれば、そんなに取引の記録が厳密でなくてもいい。
実際、僕らの暮らしがそうでしょ。
一か月間の支出なんて詳しく知らないし、気にもしない。
ブロックチェーンはすばらしいと思うけど、普通の人にはそこまでのこと必要ない。
そして、ブロックチェーンの構築と維持に多大なリソースが必要なのであれば、日常生活にはオーバースペックということだ。
日本における地域通貨の失敗を考えればいい。
結局、コインが便利だし、現金のやりとりが安心できる。
これはとても本質的なことで、ブロックチェーンを使った安全性・完全性が必要な経済と、信頼をもとにあいまいな部分の多い緩い経済を一緒に考えないほうがいい。
ブロックチェーンは多くの分野に応用できるけれど、その核心にあるメッセージとは、脱中央集権的な社会を構築し、真実を取り戻すこと。つまり、世界を救うということなんだ。ぼくはブロックチェーンのそこに魅了されてしまったんだ (出所: 「ぼくはクリプトアナキスト──21歳の天才ハッカーがブロックチェーンにみる夢|WIRED.jp」、https://wired.jp/2017/03/26/portrait-of-a-crypto-anarchist/)