「環のくらしフォーラム」が昨年発行した「二人で始める環のくらし」のPart 2が出たようです。 身近に取り組める温暖化対策を紹介しており、どんな製品を買ってどういう使い方をすればよいのかが分かるようになっています。 例えば、「省エネ機器の選び方」とかそんな感じでしょう。 同フォーラムは環境省が旗振り役で一昨年ぐらいに発足した組織で、環のくらしの実現に向けて様々な取組をすすめてきました。 でも、思うのは、こういうのってしょせんきれい事でしょう。市民の一人ひとりの取組が大事っていういけど、取り組む人ってどれぐらいいるのでしょうか。 ごみ問題でも温暖化でも、いや人権もそうですし、そういう社会問題に取り組む人って言うのはだいたい決まってきているんだと思います。 そういう「善意」の人の行動に頼って政策を作っていって何処までやれるのか、ものすごく疑問です。 経済学でクリームスキミングって言葉があって、まあ要するには産業なんかでおいしいとこだけ持って行こうとする行動ですが、政府が「環のくらし」なんかでやっていることはまさにこれだと思います。 「善意の人」をクリームスキミングして「成果があった」って言うわけです。 でも、こういう人は言われなくてもやりますし、こういう啓発的な取組はNPOでもNGOでも学校でもやれるわけです。 政府のやる事はそうではないと思います。 いくら国民に嫌がられても、いや、嫌がる国民の行動を目標を達成するために変えていくための政策こそ、政府がやるべき行動だと思います。 これは、環境でも人権でも軍事でも同じです。 必要な事はやらなければいけない。反対する人に対して説明責任はきちんと果たさなければなりませんが、最終的には決断しなければなりません。 それを避けて、啓発的な取組だけやって「善意の人」の善意にただ乗りする政策ばっかりでは、いつかは協力する人がいなくなってしまいますよ。 Ecosearch-Blog: カップルで考えるための地球温暖化 環境省