11月第4週の環境ニュース

11月20日から26日までのニュースです。 今週のニュースで一番の大きなことは、オゾン層を保護するための国際的な取り組みであるモントリオール議定書の第16回締約国会合が開催されたことです。 月曜から水曜までが交渉のメイン部分で、その後木曜・金曜とハイレベルセグメント(大臣級の会合)での交渉が行われました。 今回の論点は、メチルブロマイド(Methyl blomide)に関するCUN(Critical Use Nomination:重要な用途の指定?)というものと、オゾン層保護のための国際基金の設立でしょうか。 あまりフォローしていないので、今回の会合のまとめがどこかから出てきたらフォローしようと思います。 交渉の結果はまだニュースソース(ENB)からレポートされていないので、もうちょっとお待ちください。 気候変動問題に関してようやく発効の日時が決まる背後で、ちょっと目立たない感じですが、こちらも粛々とオゾン層保護に関する交渉は進んでいるようです。 次の話題は、不法投棄に関するものです。 公害調停委員会のプレスリリースによれば、昨年度の廃棄物の不法投棄に関する苦情件数は、1万5911件であったそうです。特に、家電リサイクル法の施行移行、粗大ごみに関する苦情が増えています。また、「法が徹底されず、消費者が費用を払わずに捨てたり、処分業者が道ばたに投棄する例が多い」とのことです。 このニュースはと関連して、もう一つ。 環境省と経済産業省では、家電リサイクル法を、施行後5年(2006年の春)をめどにして改正する方針を固めたそうです。(朝日新聞) 今のところ、家電リサイクル法の対象を電子レンジなどの中型家電全般に広げることと、現在は捨てるときに支払うリサイクル料金を購入時に支払うシステムに変更するという二つの改正ポイントがあります。 後者については、最初に支払ったお金の一部を、家電の不法投棄に対策に使いたいという環境省の意向が強いようです。 家電リサイクル法については、導入時に前払い方式も検討されていたのが、家電メーカーの意向で後払い方式になったという経緯があります。 家電メーカーにしてみれば、前払いだと購入時の見かけ費用が上がるので、家電が売れなくなるという副作用はさけたいところでしょう。その一方で、後払い方式は不法投棄を誘発するという問題が最初から予想されていました。 そうなると、次回改正では、前払い方式に変えるか、それがどうしても受け入れられないのであれば、家電メーカー全体で不法投棄費用を別途負担するという方法しかないのではないでしょうか。 今回のニュースは、読売新聞、朝日新聞、共同通信、ENBを参考にしました。 ENBというのは、下記の団体です。 EARTH NEGOTIATIONS BULLETIN PUBLISHED BY THE INTERNATIONAL INSTITUTE FOR SUSTAINABLE DEVELOPMENT (IISD)