ロシア下院通過!

京都議定書を批准するための法案がロシアの下院を通過したようです。 あとは、上院を通過して大統領が署名すればロシア国内での手続きは完了します。 その後、条約事務局が批准書を受理して90日後には京都議定書が無事発効します。 なんだかやれやれという感じです。 いつの間にか、もう第2約束期間(2013年からの5年間)の議論も始まっていて、京都議定書の枠組みがどうなるかも分からなくなっています。 でも、それだからこそ、第1約束期間では京都議定書の枠組みをきちんと守り、先進国がそのほかの国々から信頼される態度をとる必要があります。 米国抜きでも世界は動きます。米国が自国の利益を追求している間に、そのほかの国々は別のグループを作り上げてしまうこともできます。 それが、21世紀の国際社会なんじゃないかとも思います。 米国の覇権なんてせいぜい100年続いただけです。それが今後も続くと前提する必要は何一つありません。 日本の常任理事国入りもささやかれている中で、今後は交渉上手なヨーロッパ諸国や中国のプレゼンスはますます高まるでしょう。 その中で、日本がどんな役割をするのか。それが問われます。 少なくとも京都議定書をきちんと守るために、極力京都メカニズムを使わないことが今後の日本のイメージを作ると思います。どんどんお金で削減量を買ってしまえば、ただの国です。 自国の経済が一時的に悪化してでも、二酸化炭素排出量の少ない経済に日本を作り替えてしまうことは重要です。 この間に新しい技術が生まれるでしょう。 第2約束期間には二酸化炭素の排出を抑制しなければ行けない国が大幅に増えます。第1約束期間に苦労した分、第2約束期間以降は、それを海外に売って行けばよいのです。 今苦労すればするほど、これらの技術のブランド価値は高まります。 それをやるためには、企業努力も必要ですが、それ以上に、これからの日本はこう生きていくんだという政治決断が必要になります。 僕が政府に望むのはこの部分です。 そのために、僕に何ができるか、いろいろと考えてはいるのですが、なかなか一市民としては有効な手だてを思いつかないのが歯がゆい思いです。