○さつまぐらしー生活:交通(1)市内の交通

●鹿児島市内の交通 鹿児島市は、平地と山で構成されている。 山と云っても緑は奥の方に行かないともうなくて、市の中心部に近い方はほとんどが住宅地になっている。 鹿児島市内の交通という場合、この平地部分だけを移動するのか、住宅地から中心部に向かうのかということは大きな違いがある。 なんと言っても、鹿児島市の平地部分には市電が走っており、本数も最低でも10分に一本はあるようで非常に便利だ。 市電の駅は通称、「電停(でんてい)」と呼ばれていて、僕のような外からの人間が、 「路面電車の駅はどこですか?」 とか聞くと、 「ああ、市電の電停はねえ・・・」 町の人ならこんな感じでいちいち言い換えてくれたりする。別に間違っていることを指摘する風でもなく、親切でもなく、ただそういう呼び方が普通のようだ。 それから、市内から北(姶良とか、霧島)や南(指宿・枕崎)、北西(伊集院とか、川内、水俣方面)に行く場合には、JRが走っていて、これまたなかなかの使い勝手で、結構好きだ。 ●長い路線バス 一方で、住宅地と中心部を結ぶ路線が便利かどうかという問題はひとえにその住宅地の人口が多いか少ないかにかかっているようだ。 本数が少ない場合でも、鹿児島市内をターミナルにして、結構遠くまで路線バスが通っているから便利なことは便利だ。 鹿児島のバスが乗りにくいと感じるのは、行き先がわかりにくいことだ。 多くのバスが、ある住宅地から鹿児島市内を抜けてもう一つの住宅地に向かっているようなのだ。だから、初めてバスに乗るときには、そのバスがどこに行くのかよく分からない。バスターミナルも結構複雑で、初心者には不親切きわまりない。 旅行者や初心者にとっては、行き先や乗り場がわかりにくいという問題があるのだが、通勤・通学に使う人にとっての悩みは終バスが早いことがある。 多くのバスは10時過ぎにはなくなってしまう。 その後は、タクシーで帰るしかない。 僕の住んでいた吉田というのは、鹿児島市からほんの数キロ離れた場所だったが、バスの本数は1時間に2〜3本で、終バスは8時半という有様だった。 実際に利用してみて分かるのは、本数が少ないのはそんなに気にならない。(もちろん、1日に2本とかならつらいと思う) 気になるのは、やはり始発と最終の時間だ。 始発の時間は学生がいるので結構早いのだが、最終も早い。 ちょっと飲みに行こうかな?という気を萎えさせてしまうぐらいの早さだ。 ●市民の足は便利か? 市バスも含めた交通ネットワークは、市民の足という意味では、まだまだだ。 やっぱり、自家用車になってしまうかなあ。 いつも思うのは、もう少し上手にタクシーと連携がとれないのか?ということだ。例えば路線バスの通勤・通学定期を持っている客はタクシー料金を割り引くというのはどうだろうか。 いざというときに格安でタクシーが利用できるのであれば、車通勤をやめてもいいかな?と思ったりしていた。 みんながバスを使わないと、結局困るのは自分たちの親や子供といった自家用車を運転できない世代だ。自分と関係ないとは言えない。