奄美・与論から帰ってきた

結構大変でしたが、無事帰ってくることが出来ました。 今回、与論では、与論献奉というものを体験してきました。 これ、「ヨロンケンポウ」と読みます。 意見交換をした役場の方々が夜、歓迎をしてくださったのですが、そこで行ないました。 大きな盃に焼酎をついで、順番に飲んでいくというもの。ルールの説明は観光協会のページにあります。 我々に関しては、結構まけてくれて、本来は、人数分の回数が行なわれるのですが、今回は1回だけでした。 献奉をはじめとして、飲み会で飲む焼酎は、「有泉」という与論で作られている黒糖焼酎です。 この焼酎は、20度なのですが、辛口の仕上がりになっており、かすかに花の香りがします。奄美にはもっと「あ、これ黒糖やねえ」とにおいをかいだり、味見をするだけで黒糖焼酎と分かるものもありますし、はっきりと甘い焼酎もあります。その中でも有泉は、黒糖とは分かりにくい、黒糖上級者向けのお酒です。 戦後すぐの頃は、お米がもったいなかったので、麹にはソテツを使っていたそうです。 今は、麹にお米を使いますが、たぶん、これは酒税法にも絡んでいると思います。 というのも、黒糖焼酎は、本来ラム酒と同じ蒸留酒なのですが、奄美大島で作る黒糖焼酎だけは例外的に「焼酎」と認められています。ただし、全部を黒糖で作るのではなく、一次仕込みには、米を使ってもろみを作ります。この点が唯一ラムと黒糖焼酎の違いです。これがなければ、焼酎ではなくて、他の蒸留酒と同じ税額になるそうです。 ちなみに、黒糖焼酎のルーツに関する考察も非常に面白いです。 話を与論に戻すと、与論のまちは、なんだかものすごく「ノスタルジック」な感じでした。 特に僕の世代とかもう少し上の世代なら、良く分かると思いますが、「おしゃれなビーチ」のイメージそのままの雰囲気です。 もちろん、それがそのまま20年ぐらい経ってしまっているので、ペンキとか剥げ落ちてるし、壁に書かれた絵ももう薄くなっています。 けれども、そのなんだか寂れた感じが僕のイメージそのままで、「昔、ここにおしゃれな若者たちがいた。今では彼らは・・・」ってな感じのフレーズをつい思い浮かべてしまいます。 この雰囲気をうまいこと生かしながら、「癒しのリゾート」って雰囲気に脱皮できれば、もしかしたらまた与論ブーム、起きるかもしれません。